「アートとデザインの中間的表現」という自身の思想のもと

高度に洗練された「日本独自の美的理念」へ回帰しながら

現代の「デザイン的思考」との融合により生まれる、新たな美の形成を追求するアーティスト

今回自身の作品をご紹介していただくのは、artless Inc. の代表を務める 川上シュン氏。
グラフィックアーティストとして活動する一方、 “artless Inc.” は、 東京を拠点にしながらも、グローバルに活動する「ブランド・デザイン・コンサルタンシー」であり、アートとデザインを基軸に、ブランディング、デザインコンサルティング、企業やブランドロゴ、広告キャンペーン、グラフィック、ウェブ、APPS、UI、映像、モーショングラフィック、インスタレーション、エキシビション、インテリア、サインデザイン、そして、建築まで、多様な専門知識や経験を持つスペシャリストと共に、ジャンルやカテゴリーに縛られない活動を続けている。
2000年、"artless" として独立し「+81 magazine」等のグラフィックデザインを中心に活動をスタート。
2008年、世界中の30歳以下の優れたアートディレクター50名を選出する「NY ADC: Young Gun 6」を受賞、翌年の2009年は審査員も行い、同年、日仏交流150周年記念事業として経済産業省が主催するパリ・ルーブル宮のフランス国立装飾美術館「KANSEI」展に選出されアートブックを制作展示。
2010年にはフィンランドのテレビ局(ch4)の為に制作した映像作品が、「カンヌ国際広告祭」(Cannes Lions International Advertising Festival) で金賞を受賞。同年、ロンドンを拠点に“Yellow Pencil”の名で親しまれ、デザインと広告における独創性を促し支援する「D&AD賞」も受賞。
2011年年始、新宿伊勢丹のショーウィンドウ/VMD(ビジュアルマーチャンダイジング)を担当。本館とメンズ館の計21面に及ぶウィンドウと、本館一階「The Stage」のアートディレクション及びグラフィックワークを制作。
2012年、デザイン界におけるオスカー賞を自称し、世界的に最も権威のあるデザイン賞の一つ。ドイツ・ハノーファーを拠点とするアワード「iF: International Forum Design Hannover (Germany)」を受賞。同年、CREATIVITY INTERNATIONAL AWARDS : 41st annualも受賞。
2013年、ONE SHOW DESIGN(NY)ゴールドペンシル/金賞、アジアを代表するデザインアワード「DFAA ‒Design For Asia Award 2013 (Hong Kong)」を受賞し、また、国内でも、東京TDC、グッドデザイン賞、SDA AWARDS 2013、DSA Award ‒ Japan Design Space Association Award (GOLD PRIZE ‒ 日本空間デザイン賞/優秀賞) と、国際アワードにおいて多数の受賞歴を持つ。
2014年、H&M Kyotoのオープニングアーティストに選出されグラフィックアート作品を制作。大胆に日本的な要素を取り入れながら,適度な距離感が保たれ,独特の美意識が感じら、アートと デザイン領域を自在に行き交う活動は,自身の感性と時代の流れに従い,有機的な展開を見せている。
国内外でのカンファレンス、エキシビション、フェスティバルにも多数招待され、ポンピドゥー・センター(パリ)、ルーブル宮内フランス国立装飾美術館、クアラルンプール国立美術館、ミラノサローネ、TENT LONDON、DMY(ベルリン)、BODW(香港)、シンガポールデザインフェスティバル、ソウルデザインフェスティバル(韓国)、上海デザインビエンナーレ等、グローバルな活躍が目覚ましい。

そんな活動の中で生まれた作品の中から今回ご紹介いただくのは2枚の掛軸。
金箔の滝をモチーフにした「waterfall」は、 ある庭で、小さな水が落ちる様を、大きな滝と見立て表現した作品。
水が落ちる様と繊細な墨とカリグラフィのコラージュで、自然の湧き上がる生気や美を表している。
使用されている金箔は、金沢の職人の手により1枚1枚丁寧に仕上げられた伝統工芸品である。

銀箔の松をモチーフにした「bonsai」は、京都にて出会った盆栽を撮影し、
その写真と繊細な墨を散らす様なコラージュで、盆栽の持つ生命や、
その周りを取り巻く空気、温度、そして、ゆらぎを描いた作品。
使用されている銀箔は、金沢の職人の手により1枚1枚丁寧に仕上げられた伝統工芸品であり、

どちらの掛軸も、作家本人によるディレクションのデザインとなっている。

アイテム一覧

PROFILE

1977年、東京都江東区深川生まれ。artless Inc. 代表。「アートとデザインの中間的表現」という自身の思想のもと、安土桃山時代を中心とする水墨画、障壁画、茶の湯、生花、盆栽、作庭、建築など、高度に洗練された「日本独自の美的理念」へ回帰しながらも、現代の「デザイン的思考」との融合により生まれる、新たな美の形成を追求している。